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ロシア・テレカナル・クリィトゥーラ(ロシア文化テレビチャンネル) |
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ロシア・テレカナル・クリィトゥーラ(ロシア文化テレビチャンネル)は プーチン大統領の大統領令によって開局した国営放送で 映画・演劇・クラシック音楽・バレエ・オペラ中心の 文芸専門チャンネルです。 クラシック音楽の番組ですがモスクワでの演奏会ライヴを初め バレエ、オペラが放送されておりこれらの映像は普段 日本では観る事のできない貴重なものばかりです。 音声は残念ながらモノラルです。 ※ロシア・テレカナル・クリィトゥーラのHP http://www.tvkultura.ru/ かつてはロシアのガス公社「ガスコム社」が所有する YAMAL102、YAMAL201から送信されていましたが 2005年夏に送信を終了しました。 現在はインタースプートニクのExpress−MD1(東経80度) Express−AM33(東経96.5度)、Express−A2(東経103度) Express−AM3(東経140度) から受信する事が出来ます。 一時期、Express−AM11(東経96.5度)から送信されていましたが 2006年春にスペースデブリの衝突で電源部が故障して送信出来なくなり 結局この衛星は大気圏突入による焼却処分となりました。 Express−A2(東経103度)は元々東経80度にあったExpress−6Aを 移動させたものですが打ち上げられてからかなりの年月が経っており 軌道修正用の燃料が少ないのか現在一日に4.1度インクラインドしています。 故障のためKuバンドだけの送信となってしまったExpress−AM2と同じ軌道上にある Express−MD1はCバンドでヨーロッパ・ロシア向けの番組を送信するようになりました。 ロシアは東西に幅広い国土を持っておりモスクワから一番東に位置するカムチャッカまでは 8時間の時差があります。 ですからロシアの国営並びに全国ネットの民放テレビ局は 時差別に5つもしくは4つの地域に分けて予め用意されたその日に放送される番組を それぞれの地域の生活時間に合わせて通信衛星を使って送信しています。 ヨーロッパ・ロシア向けと地域別時差放送の送信は衛星によって異なります。 クリィトゥーラはモスクワ時間で放送されるヨーロッパ・ロシア向け放送の他に 次の3つの地域別時差放送を行っています。 ドゥブリ3 モスクワ時間+2時間(エカテリンブルク時間) 西シベリア、ウラル ドゥブリ2 モスクワ時間+4時間(クラスノヤルスク時間) 東シベリア ドゥブリ1 モスクワ時間+7時間(ウラジオストク時間) 沿海州、サハリン、カムチャッカ モスクワ時間で午後18時(日本時間の翌日午前0時)から放送される番組を日本では ドゥブリ1で17時から、ドゥブリ2は20時から、ドゥブリ3は22時から見る事ができます。(夏時間は1時間早くなります) つまりこの3つの時差放送が受信できれば17時からの放送を見逃しても3時間後の20時から 同じ番組を見る事が出来ます。 たまにモスクワでの演奏会が生中継される事があります。 モスクワ時間午後19時からの場合は日本時間翌日の午前1時からとなりますが ドゥブリ1は午前2時で放送終了となるために生中継はされません。 翌日録画で放送される事もありますがこれは稀なケースです。 モスクワでの演奏会をリアルタイムに楽しむためにはドゥブリ2、ドゥブリ3、モスクワとリアルタイムのチャンネルを 受信できるようにしておいた方が良いでしょう。 クリィトゥーラの番組表はクリィトゥーラのHPのпрограмма передачを クリックすると見る事が出来ます。 番組表の時間ですがドゥブリ1は−1時間(夏時間の時は−2時間) ドゥブリ2は+2時間(夏時間は+1時間) ドゥブリ3は+4時間(夏時間は+3時間) が日本時間での放送時間となります。 但し「Прямая трансляция」の表記があるものは 生中継になりますのでモスクワとリアルタイムになります。 番組表の右にある地図の地域をクリックすることでドゥブリ1、ドゥブリ2とドゥブリ3の 放送時間を確認する事も出来ますが時間の表記がモスクワ時間なので注意が必要です。
Московское время
※データ 衛星:EXPRESS−MD1 東経80度 周波数:3675MHz 右円偏波(中間周波数 1475MHz) シンボルレート:33483 圧縮率:7/8 ヨーロッパ・ロシア向けチャンネル モスクワとリアルタイム 放送時間:日本時間午後3時〜午前7時 ※午前11時30分からユーロニュースを放送 ※冬時間の時は1時間遅くなります。 ドゥブリ3 モスクワ時間+2時間(エカテリンブルク時間) 西シベリア、ウラル 放送時間:日本時間午後1時〜午前6時 ※午前9時30分からユーロニュースを放送 石川県金沢では1.8mのパラボラアンテナで安定して受信出来ます。 衛星の詳しいデータはこちらをご覧下さい。 http://www.lyngsat.com/emd1.html 衛星:EXPRESS−AM33 東経96.5度 周波数:3675MHz 右円偏波(中間周波数 1475MHz) シンボルレート:33483 圧縮率:7/8 ドゥブリ2 モスクワ時間+4時間(クラスノヤルスク時間) 東シベリア 放送時間:日本時間午前11時〜午前5時(モスクワ時間午前6時〜午前0時) ※午前7時30分からユーロニュースを放送 ※冬時間の時は1時間遅くなります。 石川県金沢では1.5mのパラボラアンテナで安定して受信出来ます。 衛星の詳しいデータはこちらをご覧下さい。 http://www.lyngsat.com/eam33.html 衛星:EXPRESS−AM3 東経140度 周波数:3675MHz 右円偏波(中間周波数 1475MHz) シンボルレート:33484 圧縮率:7/8 ドゥブリ1 モスクワ時間+7時間(ウラジオストク時間) 沿海州、サハリン、カムチャッカ 放送時間:日本時間午前8時〜午前1時(モスクワ時間午前3時〜午後8時) ※午前4時30分からユーロニュースを放送 ※冬時間の時は1時間遅くなります。 石川県金沢では1.5mのパラボラアンテナで安定して受信出来ます。 衛星の詳しいデータはこちらをご覧下さい。 http://www.lyngsat.com/eam3.html ロシアのテレビ放送のカラー方式は日本のテレビ放送で採用されているNTSCと異なり 地上波はSECAM、通信衛星での伝送はアナログではSECAM、デジタルではPALとなっています。 日本のテレビで見る場合や録画する場合はPALからNTSCへカラー方式を変換するコンバーターが 必要です。 |
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番外編
ソビエト時代の通信衛星とテレビ放送。 そして現在。
私がロシアのテレビを初めて見たのが1987年ですから20年も前になります。
その当時のロシアはソビエト連邦と呼ばれていた社会主義国家でテレビ放送も
「ソビエト中央テレビ」と言われていました。 本屋でふと手に取ったアマチュア無線の
雑誌にソビエトの通信衛星の受信セットの広告を見つけて即購入しました。
90cmのパラボラ・アンテナにCバンド用のLNBにアナログ・チューナーの3点セットで
10万円したと思います。 セットが届いてLNBをパラボラに取り付けて同軸ケーブルを
チューナーに、チューナーをテレビに接続してパラボラ・アンテナを衛星のある真南に向けて
少しづつ仰角を上げていくと斜めの縞々ノイズが現れて同期が取れるとテレビの画面に映像が
出てきました。 もちろん音声はロシア語です。 ただしこの時のテレビはNTSC方式のため
SECAM方式は白黒でしか映らないためにSECAM方式にも対応しているSONYの
ツーリスト・モデルのマルチ方式のテレビを購入してカラーで見られるにしました。
この当時の通信衛星は「ゴリゾン」(日本語で水平線の意味)と呼ばれており
極東には東経90度、103度、130度、140度、145度に5つのゴリゾン型衛星がありました。
このうち日本で比較的小型のパラボラ・アンテナで受信出来たのが東経140度のゴリゾンでした。
この東経140度のゴリゾンは3675MHzのスポットビームと3875MHzの北半球ビームで
それぞれ異なった番組を送信していましたが3675MHzは90cmのパラボラ・アンテナで
全くノイズのない状態で受信出来たのに対して3875MHzはかすかに映っているのが判る程度でした。
後になって東経140度のゴリゾンのフットプリントをネットで確認したところ3675MHzのEIRPは
北海道、サハリンを中心に48dBと超強力でここ金沢でも45dBですから90cmで十分過ぎる強さだった訳です。
ちなみに3875MHzは35dBですから安定受信には1.8mが最低必要のようです。
ソビエト中央テレビの放送時間ですがゴリゾンから送信されていたのはカムチャッカ、サハリン向けの
「オルビタ1」と呼ばれるモスクワよりも8時間早く放送されるもので朝3時に放送開始で夜の9時ぐらいに
放送終了となりました。 また平日はお昼から夕方まで放送が休止となり日曜日だけ早朝の放送開始から
夜の放送終了まで休みなしで放送されていました。
今でこそインターネットで事前に放送される番組を知る事が出来ますがこの当時は放送開始時にアナウンサーが
読み上げるその日の放送予定と放送終了時にアナウンサーが読み上げる翌日の放送予定だけで
テロップとか一切なし。 今もですがこの当時もロシア語が全く判らないため午後5時から放送される
ニュース番組のブレーミャという単語を基準にして音楽番組がいつ放送されるのかを判断していました。
ちなみに日ソ協会へテレビの番組表欲しさにプラウダの購読を申し込んだところ船便で1週間遅れで来ると聞いて
流石に諦めました。 放送予定を知りたいのに結果を知っても仕方がないのですから。
番組と番組の間に放送告知もあるのですが表示の放送開始時間がモスクワ時間なので馴れるのに一苦労でした。
ブレーミャの放送直前に表示される時計もモスクワ時間でこれはクルトゥーラもそうです。
日によってブレーミャの始まる2分前から時計が出てきたり30秒前だったり日本のテレビ放送のように
キッチリ秒単位で管理されておらずいい加減で大雑把なところを楽しませていただきました。
ソビエト時代の通信衛星ですがゴリゾンの他にラドゥガ(日本語で虹の意味)がありましたがアンテナが小さかったために
受信する事は出来ませんでした。
また東経99度のエクラン衛星からはシベリアの高緯度地域へUHF帯を使用した送信もあったようで
日本でも過去に30素子の高利得UHFアンテナの6段スタックで受信に成功したと言う記事をどこかで読んだ事があります。
ゴリゾン衛星のライフタイムは3年と短く設定されていたのですが私が受信を始めた1987年はソビエトが崩壊する直前で
余裕がなかったのか打ち上げられてからライフタイムをかなり過ぎた衛星が使われていました。
静止衛星は地球から見ると止まっているように見えますが実は地球の自転と同じ速度で地球の周りを回っています。
そして太陽、地球、月の重力の影響で少しずつ軌道がズレていくのです。 しかしながら衛星は燃料を噴射して
ズレた軌道を修正する事によって常にある1点に静止する事が出来るのですが燃料には限りがあります。
そこで通信衛星の場合はある程度のズレを容認してズレた分を地上局のパラボラ・アンテナの微調整で
カバーする方法が取られました。 不特定多数の受信者へ送信する放送衛星でそういう事は出来ませんが
通信衛星はポイントからポイントへの送信なのでそういう事が可能なのでしょう。
1日に8の字を描くように動く静止衛星はゴリゾンの他に太平洋上のインテルサットもそうでした。
これをインクラインドと言っています。
ソビエトが崩壊してソビエト中央テレビは公共第1チャンネルとなりましたがこの頃のゴリゾンは1日に上下に5度も動くため
アンテナを最良に合わせても3時間経つと全く見ることが出来なくなると言う酷い状態でした。
最後に打ち上げられたゴリゾン衛星は2000年6月6日にプロトン・ロケットで打ち上げられたゴリゾン33号ですが
東経140度にExpress−AM3が打ち上げられたために送信を停止しています。
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